ヨーロッパ建築史 その1
いざ!
アホなりに、できるだけライトに、
ヨーロッパ建築史について書いていきたいと思います。
あくまで建築学生の端くれの私が自分で勉強して得た知識なので、
全部の情報が正確かどうかはわかりません。
間違ってたらそれはもう素直に、ただただすいません。笑
これ読んでいただいた方が、きっと旅行記も楽しんでもらえると思いますので、
興味持ってもらえる方はお時間あればぜひ。
なんやかんやで結構長いです。あしからず。
建築史を語る上で、どの時代・どの地域を含むかということは
文献によってかなりバラつきがあるのでどうしようかな〜と思っていたのですが、
全部網羅できるほど賢くないので今回の旅行に関係のあるところだけ部分的に
書いてみたいと思います。
ファッションや音楽に流行があるように、
建築にもその時々の政治的背景や文化により移り変わった流行があります。
いわゆる'時代様式'というやつですね。
面白いのは、現代のように建設技術が発達していなかった時代、
1つの建築を建てるのに100年単位の年月がザラにかかっていた為、
着工してから竣工するまでの間に流行が変わってしまう、ということが起きるわけです。
そうすると'流行ってんだからあれ取り入れようぜ!'ってことで途中からちょっと違う様式が入ってきたりして、
この建築はこの様式!とハッキリ分けるのは結構難しかったりします。
ややこしいっちゃあややこしいですが、そんなシンプルじゃない所が今では考えられないぐらいの長い年月を感じさせてくれるロマンでもあります、私的には。
そう、建築史はロマンだ!伝われ、ロマン!!!!!(誰
ではいよいよ!トップバッターは君だ!
どーん!
ギリシャ建築!!!
え?いきなりギリシャて。ヨーロッパじゃないやんけ!
と思った方も、ギリシャってどこやねん。ヨーグルトおいしいよね。ってなった方も。
あれ本当うまいですよね。特に蜂蜜のやつな〜。(すぐ脱線する)
はい ここっ!!!!!!
(星は気にしないでください)
そうなんですよ、ギリシャってヨーロッパじゃないんですよ。トルコのお隣。
が、しかし!ヨーロッパ建築を語る上で、ギリシャ建築は絶対に外せないのです。
ギリシャっていうと皆さんどんなイメージなんでしょうね。
多少なりとも建築の勉強してる人なら、かなり憧れの地だったりします。
私にとってもいつか必ず行ってみたい場所のひとつです。
同じ学科に4人もいるんだよな〜、ギリシャ人。あんまり仲良くないけど。ノリがちょっとアレなんで。笑
紀元前7世紀ごろにギリシャ本土に定住したドリス人により築かれたギリシャ文明。
もちろんそれ以前から人類は存在してるので、
「建造物」と呼べるものはギリシャ文明以前にもありました。
エジプトのピラミッドとかね。あ〜エジプトも行ってみたい。
ただ、「建築」という言葉が相応しいものを最初に作り上げたのがギリシャ文明。
「建築」の定義については、紀元前1世紀に古代ローマの建築家ウィトルウィウスが書いた'建築書'により、
「強さと用と美の理が保たれるようになされるべきもの」とされてます。
これ、いまだに建築学科の授業にも登場してきます。紀元前1世紀の建築家の定義がです。これもロマン。
この定義のうち特に「美」という点において、ギリシャ建築は革命的であり、その後の西洋建築の源泉として受け継がれていくことになります。
ちょっと話が難しくなってきたので、例をひとつ。
全然興味なくても聞いたことがある方も多いんじゃないでしょうか。
ギリシャ建築の堂々たる代表
パルテノン神殿 さまでございます。
いや〜カッコいいですね。写真ですら。生で見てみたい。
古代ギリシャ神殿の魅力は、立面構成の簡潔さだと思います。
(わざわざ立面と言うのは、平面的にはシステマティックに出来ているとはいえ結構複雑なものもあるからです)
現代、古代問わず、建築(特に規模の大きいもの)を見る時には、
「力の流れ」を意識して見ると面白いです。
学問的には構造力学、と言われてるやつです。構造力学自体はめちゃめちゃ嫌いです。アホだから。笑
アホだから数字出せと言われるとうるせえって思うけど(こら)、
目で見て、感覚的なもので力の流れを追うのは面白いんですよね。
どんな建築も、力学との戦いだと思うので。
例えばギリシャ神殿は「列柱建築」とも呼ばれている通り、
堂々とズラリと並ぶ円柱が水平梁材を支える構造になっています。
高さのある巨大空間を作る為に、ローマ以降様々な形のアーチやドームが登場しますが、
このギリシャ神殿の「縦材アンド横材!!!」という簡潔さが
いかにも'建築の幕開けだぜ!!!'という風格を醸し出しているようで私はウルトラカッコいいと思うのです。
(ちょいちょい発言にアホさが出てますがもう開き直ってるので気にしないでください)
そんなギリシャさんが生んだ建築においての重要な概念のひとつが、
オーダーと呼ばれるものです。
オーダーとは、柱を中心として、柱が乗ってる基壇の部分から、柱が支える上部の構造までの構成要素の一定の配列形式のことです。
オーダーは大まかに、3種類に分けられます。
左から ドリス式・イオニア式・コリント式 と呼ばれます。
これをね、覚えるだけで結構楽しいんですよ、海外旅行。
建物見て、お〜これはドリス式やなあ。と。それだけで楽しい。
めちゃくちゃざっくりいうとそれぞれの特徴はこんな感じ。
ドリス式:一番シンプル。遠くから見て美しく見えるように少し膨らみがある。
ウィトルウィウス曰く「簡素で厳しい男性的な性格をもつ」。
イオニア式:ドリス式よりも柱身が細い。羊のツノみたいな渦巻きがついてる。
ウィトルウィウス曰く「女性的な性格をもつ」。
コリント式:一番派手。オーダーの装飾的な変種。柱身がさらに細い。
ギリシャ神殿が完成する初期までは、1つの神殿に2つのオーダーが併用されることはなかったのですが、紀元前5世紀以降、ドリス式とイオニア式が併用され始めます。
そしてギリシャ以降も、これらのオーダーが受け継がれていきます。
もうひとつ、ギリシャさんの生んだ偉大な概念が
プロポーションと呼ばれるものです。
ナイスバディの美女のことじゃないですよ。意味は同じですが。
プロポーションって何かというと、
'形の均整としての建築美'のことで、もっと詳しくいうと、
ひとつの建築の各部分の間、または各部分と全体の間の寸法の論理的な比例関係のこと。
例えば、柱と柱の間の距離、柱の高さと全体の寸法の比例関係などですね。
極端にいうと、ある特定の部分の寸法を軸として、その他の部位や空間の寸法が論理的に割り出されていく、ということ。
こうして建築のプロポーションを美しく整えるための、数に還元できる比例関係をシンメトリアと呼びます。
ちょっとややこしいですかね。
お米で言い換えてみます。(無謀)
一粒一粒が立っている状態を最高としたお米の炊き上がり具合をプロポーション、
それを実現するためのお米と水の比率(米1:水1.2とか。それは知らん)をシンメトリア。といったところでしょうか。
私は一体何の話をしているのでしょうか。
これらの建築の概念は、次の古代ローマだけでなく、その後の西洋建築の源泉として受け継がれていきます。
と、いったところで、今日はもう疲れたので一旦ストップします。笑
なかなかまとめるの難しいですね、、、、。
というかざっくりとはいえマニアックすぎて結果誰が読むんや、て内容になっている気が、、、。
まあいいか。自己満で。
次回は古代ローマから書きます。
さあイタリア旅行記、スタートはいつになることやら。笑
最後まで読んでくれたもの好きの方、ありがとう。
ここまで読んでくれたならきっとすごく仲良くなれます。笑
おやすみなさい。